5-1. DNA合成酵素
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1) 通常のDNA合成用DNAポリメラーゼ
活性
DNA鎖を延ばす
酵素が進む前方(=3'側)を削り込むこの活性があるため、単なるDNA合成の目的で使われることは少ない
5'突出末端の3'末端側を修復して平滑化するために使用される 2) クレノー断片
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3) 特殊な用途で使われるDNA合成酵素
pol Iによるニックトランスレーション
pol IはDNA中のニックに結合し、3'側に向かってDNAを削るとともに、削った部分を合成し直しながら進むことができる https://gyazo.com/49518c640fcd5587b0b5a4fdf8c0bc1d
二本鎖DNAの内部が偏りんかう標識されたプローブの作製や、cDNAの二本鎖目の合成(ニックが入ったRNAをプライマーとしてDNA合成を行う)でも使われる TdTによるホモポリマー合成
https://gyazo.com/de593bbdc6a4bde4d4d70d4a525e5497
逆転写酵素によるcDNA合成
https://gyazo.com/5a0a3e030e7044f8664cb48e2d9d161a
逆転写酵素にはDNA依存DNAポリメラーゼ活性(DNA鋳型をもとにDNAを合成する)もあるので、試験管内反応で一本鎖cDNAをもとに二本鎖DNAを合成することもできるが、活性が弱いため、実際にはほとんど使われず、他のDNAポリメラーゼを使うことが多い https://gyazo.com/03784625adeeea1c66274bfb30d6b9ea
Column 逆転写酵素:その発見から不偏性へ
この酵素はウイルスRNAが宿主ゲノムに組み込まれるためのDNAをつくるために必須である
当初、逆転写酵素はこのウイルスのみがもつ特殊で例外的な酵素かと思われていた
そして、染色体末端を延ばすテロメラーゼという酵素が逆転写酵素だったという驚きの発見などを経て、現在では逆転写酵素は生物界におけるきわめて重要で普遍的な酵素であると認識されている